多様な学びの場

学びの場としては、小・中学校等における通常の学級や通級指導教室、特別支援学級及び特別支援学校(盲学校、聾学校、特別支援学校、高等特別支援学校)が考えられます。
また、高等学校においても通級指導教室が設置されている学校があります。
通級指導教室や特別支援学級、特別支援学校では、少人数での学級編制や特別の教育課程を編成することなどにより、適切な指導及び必要な支援を実施しています。

通常の学級

小・中学校等の通常の学級での授業は、少人数指導やティームティーチングによる指導、習熟度別指導など、指導形態を工夫しつつ、基本的には学級等の集団における一斉指導が中心となります。
お子さまお一人お一人が集団の一員として認められているという満足感や充実感などをもてるよう、学級経営を大切にしています。その上で、授業に参加している全てのお子さまにとって、学びやすい工夫や配慮を行いながら授業を行っています。
学習内容は、国語や算数(数学)、社会や理科、外国語などの教科と総合的な学習の時間や特別活動等となっています。

通級指導教室

通常の学級で授業を受けることはできているけれど、例えば「苦手な発音の言葉がある」、「聞きとりが難しい状況がある」、「椅子に座って授業を受けることが苦手で、つい席を立ってしまう」、「人とコミュニケーションをとることに対して強い緊張感を感じる」、「人に負けたことを受け入れられず、気持ちが不安定になる」などといった悩みや難しさを感じているお子さまがいらっしゃいます。
このような場合に、通常の学級で国語や算数(数学)といった教科を学びながら、一部の時間を使って、本人が感じている悩みや難しさを解決するための方法等を学ぶ活動(「自立活動」と呼んでいます。)を行う場が、通級指導教室です。
県内には、大きく分けて「ことば(言語)」「聞くこと(難聴)」、 「得意な学び方や行動の調整方法等(LD・ADHD等)」「社会性等(自閉・情緒)」の内容に関する通級指導教室があります。
通級指導教室は、全ての小・中学校等に設置されてはいないため、通学している学校に対象の通級指導教室がない場合は、近隣の通級指導教室のある学校で授業を受けることになります。(週1回 1~2時間程度など、お子さまの教育的ニーズによって指導時間は異なります。)
通級指導教室を考える場合は、居住している市町村教育委員会が行う就学教育相談会に参加するなどの手続きがありますので、学校の先生や市町村教育委員会等にお問い合わせください。

特別支援学級

特別支援学級は、「見ること(弱視)」、「聞くこと(難聴)」、「動作(肢体不自由)」、「身体(病弱等)」、「社会性等(自閉・情緒)」、 「認知や言語等(知的)」等において、本人が感じている困難さに対して特別の教育課程を編成し、お子さまお一人お一人に応じた教育を行う場として、多くの小・中学校等に設置されています。
通常の学級での学習だけでは十分に学習の成果を上げることが難しかったり、特別な指導を行うことで本人が感じている困難さの軽減が図られたりするお子さまが対象になります。

「視覚」に関する学級

学習の内容は、小・中学校におけるものに加えて、お子さまの見えやすい学習環境を整えながら、保有する視力を最大限活用できるようにするための学習にも取り組みます。

「聴覚」に関する学級

学習の内容は、小・中学校におけるものに加えて、聴覚活用や話し言葉の受容と表出、言語の意味理解等の向上を目指した学習にも取り組みます。

「病弱等」に関する学級

多くの場合は入院を必要としませんが、継続して医療や生活規制が必要なお子さまに対して、小・中学校における内容に加えて、健康状態の維持・回復・改善や体力の回復・向上を図るための学習にも取り組みます。

「自閉・情緒」に関する学級

意思疎通や対人関係、行動面で特別な指導や配慮が必要なため、学習の内容は、小・中学校におけるものに加えて、人との関わりを円滑にし、生活する力を育てることを目指した学習にも取り組みます。

「知的」に関する学級

習得した知識や技能を実際の生活に応用することや抽象的な概念を理解することなどに困難さがあるため、生活に結び付いた具体的な活動が中心の学習になります。各教科等の指導に加え、生活単元学習や作業学習、自立活動等に取り組みます。

「肢体不自由」に関する学級

学習の内容は、小・中学校におけるものに加えて、運動・動作や認知能力などの向上を目指した学習にも取り組みます。

通級指導教室や特別支援学級の種類として、法令に基づき「知的障害」や「自閉症・情緒障害」、「言語障害」などが使われていますが、いずれの教室や学級に通う場合でも、その対象の障害の診断が必ずしも必要というわけではありません。
お子さまの実態に応じて、どのような教育を受けることが、お子さまにとってより良いことなのかを考え、適切な学びの場を選択することが大切です。

特別支援学校

特別支援学校は、特別支援学級と同じく、お子さまお一人お一人に応じた教育を専門的に行う場です。
本県では、県立の特別支援学校が16校(このほか、国立が1校)あり、「見ること(視覚)」、「聞くこと(聴覚)」、「動作(肢体不自由)」、「身体(病弱等)」、「認知や言語(知的)」において、御本人が感じている困難さに応じて教育内容や方法を工夫しながら教育を行っています。

「視覚」に関する学校

点字や拡大教科書等を使い、視覚の状態に配慮しながら小・中学校等に準じた各教科等の学習に取り組みます。また、白杖による歩行や視覚補助具を活用する学習等を行うとともに、高等部(専攻科を含む)には、普通科のほかに、保健理療科などの専門教育を主とする学科を設置するなど、特色ある職業教育が行われています。

「聴覚」に関する学校

聴覚の状態等に応じて、音声や文字、手話などを活用しながら小・中学校等に準じた各教科等の学習に取り組みます。聴覚活用や言語発達のための内容やコミュニケーションの力を高める学習等を行うとともに、高等部(専攻科を含む)には、理容科などの専門教育を主とする学科を設置するなど、特色ある職業教育が行われています。

「肢体不自由」に関する学校

お子さまお一人お一人の身体の動きやコミュニケーション等の状態及び発達段階等に応じた学習に取り組みます。特に、身体の動きの改善・向上等に関する学習や健康状態の維持・改善等を目指した学習等を行っています。

「病弱等」に関する学校

小・中学校等に準じた各教科等の学習に取り組みます。教科の学習に加えて、病気に対する理解や健康状態の改善等に関する学習を行っています。医療機関と綿密な連携を図りながら、教育を行っています。

「知的」に関する学校

お子さまの発達段階や経験などを踏まえ、実生活に結びついた内容を中心に学習に取り組みます。特に、中学部や高等部では、卒業後の社会生活や職業生活に必要な知識・技能・態度等を身に付けるために、作業活動を取り入れた学習を行っています。

特別支援学校では、共生社会の実現に向けて、地域の方々や小・中学校等・高等学校と交流を深める「交流及び共同学習」に加えて、お住まいの地域の学校に行って、交流や共同学習を行う「居住地校交流」と呼ばれる活動を実施しています(回数等については、各学校により異なります。)。

県内の県立特別支援学校一覧

※受入対象で( )がない学校は小・中・高設置

学校名 住所 電話番号 受入対象
鹿児島盲学校 〒891-0117
鹿児島市
西谷山一丁目3-3
099-263-6660 視覚障害
(小・中・高・専)
鹿児島聾学校 〒890-8686
鹿児島市
下伊敷一丁目52-27
099-228-2200 聴覚障害
(幼・小・中・高・専)
鹿児島高等特別支援学校 〒892-0861
鹿児島市
東坂元三丁目28-1
099-248-3670 知的障害
(高等部のみ)
武岡台特別支援学校 〒890-0022
鹿児島市
小野町2760
099-282-0440 知的障害、肢体不自由
鹿児島特別支援学校 〒892-0877
鹿児島市
吉野一丁目42-1
099-243-0114 知的障害、肢体不自由
鹿児島南特別支援学校 〒891-0117
鹿児島市
西谷山二丁目5-3
099-266-6642 知的障害、肢体不自由、病弱
南薩特別支援学校 〒899-3403
南さつま市
金峰町尾下326
0993-77-0100 知的障害、肢体不自由
串木野特別支援学校 〒896-0056
いちき串木野市
八房1041
0996-32-4105 知的障害、肢体不自由
出水特別支援学校 〒899-0208
出水市
文化町966
0996-63-3400 知的障害、肢体不自由
牧之原特別支援学校 〒899-4501
霧島市
福山町福山6140-1
0995-56-2665 知的障害、肢体不自由
鹿屋特別支援学校 〒893-0067
鹿屋市大浦町14000
0994-44-5109 知的障害、肢体不自由
中種子特別支援学校 〒891-3604
熊毛郡中種子町
野間6584-4
0997-27-2818 知的障害、肢体不自由
大島特別支援学校 〒894-0412
大島郡龍郷町
芦徳1912-1
0997-62-3050 知的障害、肢体不自由
指宿特別支援学校 〒891-0403
指宿市
十二町4193-2
0993-23-3211 知的障害、肢体不自由、病弱
加治木特別支援学校 〒899-5241
姶良市加治木町
木田1784
0995-63-5729 肢体不自由、病弱

 

年齢で探す

  • 乳児
  • 未就学児
  • 小学生以上

ページトップへ

このサイトについて

鹿児島県 子育て支援課
Copyright © Kagoshima Prefecture. All Rights Reserved.
〒890-8577鹿児島市鴨池新町10番1号(行政庁舎4階)  電話:099-286-2763 ファックス:099-286-5560

かごしま子ども在宅療養ナビ そよかぜ