口腔機能の役割
お口のはたらき、すなわち口腔機能には様々なものがあります。その中で特に食べる機能や話す機能は生後徐々に獲得されるものです
(出典元:鹿児島県、(公社)鹿児島県歯科医師会、(一社)かごしま口腔保健協会 「乳幼児期の口腔機能発達支援ガイドブック」)
むし歯はどうしてできるの?
3つ(むし歯・歯質・糖分)が重なった状態のまま時間が経過するとむし歯ができます。
- 脳性マヒや、先天性の障がいなどでは、生まれつき歯が弱いことがあります。
- 発達に不安がある子どもたちは、歯みがきが上手にできないこともあり、むし歯のリスクが高い傾向があります。
(出典元:鹿児島県、(公社)鹿児島県歯科医師会「ぐりぶーと学ぼう フッ化物洗口でむし歯予防」)
フッ化物の応用について
生えたての歯は未熟であり、この時期にフッ化物を利用するとむし歯予防に効果的です。 また、生えてからでも効果はあります。発達段階に合わせて継続的に使いましょう。
フッ化物はなぜ歯に良いか?
(出典元:鹿児島県、(公社)鹿児島県歯科医師会、(一社)かごしま口腔保健協会 「乳幼児期の口腔機能発達支援ガイドブック」)
介助による口腔ケア
障がいのある方の自立度が低いほど日常生活のなかで介助者により行われる口腔ケアの重要性が大きくなっていきます。
①お口の中に残った食べ物(食物残渣)の除去
- 舌にこびりついた汚れや食物残渣が粘膜から剥がれにくい場合は写真上のような軟毛ブラシを使用し、お口の中に乾燥がみられる場合には、写真下のようなスポンジブラシを湿らして使用してください。また、歯ぐきや頬の粘膜から出血がみられる場合にはスポンジブラシが適しています。
②口腔粘膜の清掃
- 舌、頬、上あごの粘膜の付着物は粘膜清掃用の器具を用いて除去します。
③歯みがき
- 歯ブラシ、歯間ブラシ、糸ようじを用いて行いますが、開口保持が難しい場合には開口補助具を用いるとよいでしょう。
④ブクブクうがい(含嗽)
- 誤えん(食べ物などが気管内に入ること)しにくい姿勢をとってもらい、口元にガーグルベースンを置きます。吸い飲みなどを利用して注水しながら口腔内を洗い流します。
(出典元:一般社団法人愛知県歯科医師会作成 「発達に不安を抱える子どもの口腔ケア」)
脱感作とは?(過敏を取り除く訓練)
発達に不安のある子どもたちでは、感覚の感度にばらつきがあり、顔や口の周りを触られたり、歯みがきをされるのが苦手なことがあります。 このような「感覚過敏」があると食べものをかんだり飲み込んだりといった機能の発達にも影響があるため、過敏性の除去を行う必要があります。これを「脱感作」と言います。
脱感作の方法
子どものどの部分に過敏が存在するかを確認します。末梢(体の中心から遠いところ)から中心に向かって、具体的には「体幹→肩→腕→手」または「体幹→顔→頬→下唇→上唇→口の中」の順番で、ゆっくりと触っていきます。 過敏があると、その部位に触られた途端に顔をそむけたり、全身に緊張がみられます。 過敏のある場所がわかったら、脱感作を行います。 最初から一番過敏なところから始めないで、末梢から順番に次第に中心へと向かいます。 介助者の手のひらをしっかりと過敏の場所に押し当てます。ずらしたり離したりせずに子どもの緊張が緩むまで優しく圧迫し続けます。 緊張が抜けたら、ゆっくりと離します。
- 注意!
絶対にくすぐったりこすったりしない
(出典元:一般社団法人愛知県歯科医師会作成 『発達に不安を抱える子どもたちの口腔ケア』を一部修正)
かかりつけ歯医者さんを見つけましょう
子どもと歯医者さんがお互いにすこしずつ慣れるために、むし歯が見つかるまえから気軽に相談できるように早期から受診することが大切です。日頃からの定期的な通院をおすすめします。
歯科治療に関する相談窓口
鹿児島県歯科医師会 歯科医療連携室
専任の歯科衛生士が歯やお口のことで困っている方と歯科医院をつなぐ橋渡し役をしてくれます。
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